学生時代の旅の思い出

福島編

学生時代の旅行は、計画的にルートを考えてというのではなく、突然の思いつきで出かけるのが常でした。福島への旅行は、新宿で飲んだ帰りです。終電で最寄り駅に戻ると、福島出身の男が、あした田舎へ帰るといいだしました。ちょうど夏休みで、みんなヒマをもてあましていました。渡りに船と、そこにいた4人が一緒に行くということになりました。みんな酔っていたのでしょう。翌日、待ち合わせを決めていなかったので、まず福島県の男のアパートをたずねました。きょう帰るというのに、まだ寝ていました。やるきあると、むりやり起こして次の高知県出身の男が住むアパートへ向かいました。そいつも、ぐっすりと寝入っています。叩き起こして、福島にいくぞというと、なんのことという反応です。まるで覚えていません。むりやりにカバンに着替えなどの旅行に必要なものをつめこみ次の男のアパートへ向かいました。次もおなじようなもので、むりやり起こしていざ出発です。しかし、もうお昼です。おなかがすいということで、近くの喫茶店でランチタイムです。おなかもふくれ、眠くなった頃には、もう3時です。これから向かうのかと思うと憂鬱でしたが、決めたことは守るべし。ようやく福島へむけて出発です。ただ、福島は思っている以上に近く、ほんとうにあっという間についてしまいました。新幹線をおりて、沿線にのりかえ福島君のいえにつきました。お母さんにもお父さんにも歓迎され、その夜は大宴会です。料理もおいしく、お酒も最高です。お父さんに、会津の歴史をさんざんきかされましたが、最後は一緒にうたをうたっていました。翌日は会津城の観光をしました。白虎隊の悲しい歴史が、風景のなかにいまも息づいていました。そして午後はどうしようというはなしになりました。ふと見るとスキー場の看板があるではありませんか。みんな西の人間が多かったので、福島君以外は一度もスキーをしたことがありません。唐突にスキーをすることになりました。まったく何も持たずに、プランもなくスキー場に飛び込みました。ひたすら直滑降です。

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